は行

バージ

→はしけ

バージキャリア

バージを輸送単位としたもの。貨物を積載したバージを何度も積載する船舶のこと。ラッシュ(LASH)がバージキャリアの代名詞のように用いられる。(参)ラッシュ船

バース(berth)

船舶を係留できる施設を施した所定の停泊場所。一般的には「船席」と称されている。

バース・ターム(B/T:Berth Term)

海上運送に際して,船会社が本船荷役についてどこまで自己の作業を提供するかを定める一つの区分。すなわち,積み出し港においては,テイクル(クレーンの鉤)で荷物をつり上げるところから,揚げ地で同じくテイクルでつり下げ終わるところまで船会社が自己の危険負担と費用負担をすること。

ハーフナイト(half night)

半夜荷役。午後4時30分から午後9時30分までの荷役をいう。(参)オールナイト

パイオニアシップ(P船)

昭和62年10月から日本で実験が進められている世界でもっとも少数精鋭化された乗組み体制(11名)を目指した超近代化船のこと。円高により減少。平成5年4月からP船を第四種近代化船とし,乗組み基準を定めた船舶職員法施行令が施行された。

廃棄物埋立護岸

廃棄物を埋立処分するための護岸で,その建設や改良は,国の補助対象となっている。本牧ふ頭D突堤地先の外周護岸はその代表的な例。

ハイキューブ・コンテナ

High Cube Containers 長さ40フィートの海上コンテナのうち、高さが9'6"のものを指す。

背後圏

その港湾で取扱う貨物の大部分の物の発生源,到着地となっている地域をいう。

排水トン数(displacement tonnage)

船舶の吃水線以下の容積を35立方フィートで割った値を1トンとしたトン数。軍艦などの大きさの表示によく使用される。

ハイド(hide)

生の獣皮のことで,わが国ではきわめて需要が多く,有望な輸入貨物であるが,獣皮独特の臭気やハイドジュースが多量に出るため,輸送には特殊なコンテナが使用されている。

ハイブリッドケーソン(hybrid caisson)

部材に鋼・コンクリート合成版及び鋼部財を使用した着底式の大型ケーソン。ハイブリッドとは複合という意味。南本牧で使用されたハイブリッドケーソンは平成6年日本港湾協会技術賞を受賞した。

バイモーダルシステム

モーダルシフトする新技術の一つ。大型トレーラーを鉄道・道路両用方式に改良し,線路上では50両程度連結して機関車で牽引走行するもの。連結方式はトレーラーの前後に台車を履かせる。

ハイヤー・ベース(H/B:Hire Base)

本船コスト(船費)の指標で,本船の一定期間における船費全額(傭船の場合は傭船料)を30日1DWT当たりに表現したもの。次の算式で求められる。H/B=一定期間における船費(又は傭船料)/(DWT×一定期間における稼働日数÷30日)

バイヤーズ・コンソリデーション

特定の輸入者のために、輸出地で複数の荷主からの貨物を輸入者専用のコンテナに積み合わせることで、CFSチャージ・フレイト・輸入通関費用等の削減が可能となる。

廃油処理施設

船舶などから発生する廃油を回収して,油水分離,再生,焼却等の処理をする施設。廃油施設の建設,処理事業等について「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律」に規定されている。

パイロット(Pilot)

水先人。船長が港や特定水域の特殊事情を熟知することは不可能であるため,港や水域の入口付近でパイロットが乗船し,船長のアドバイザーとして船を導く。パイロットが業務を行う海域を水先区といい,海上交通の混雑する港や水域では,一定の大きさ以上の船舶は,パイロットを乗船させなければ運航できない。このような水先区を強制水先区という。横浜港では,平成7年1月1日現在66人が登録されている。(川崎,千葉,木更津含)

バウスラスター

船首水線下に付いている横方向への推力機。

泊地(anchorage,mooring basin)

港湾内で船舶が比較的安全に停泊することのできる水面をいい,一般に防波堤,護岸等の外郭施設や,岸壁等の係留施設によって囲まれている。

はしけ(艀:lighter,barge)

港湾において,主としてブイに係留中の本船と物揚場や水際線に面する倉庫,荷揚場間の貨物輸送に従事する港運船。重量物の荷役においては,岸壁係留中の本船への揚げ積みなども行う。狭義には引船により曳航されるものを指すが,広義には自航式のものも含む。横浜港では平成6年3月31日現在で421隻が登録されている。

はしけ運送事業

港湾運送事業法に基づいて,運輸大臣の免許を必要とする。貨物の船舶又は艀による運送及び運輸省令で定める港湾と港湾(指定港湾)間又はその港湾と場所(特定区間)との間のはしけによる運送。その他引曳船によるはしけ,もしくはいかだの曳船を行う事業のことをいう。

はしけ(艀)落とし

本船に積み込むため,はしけに貨物を積み込むこと。

はしけ(艀)取り

本船より輸移入貨物をはしけに卸すこと。

裸傭船

→ベアー・チャーター

パッキング(packing)

①包装又は包装すること。②貨物をコンテナに詰めること。stuffingともいう。

パッキング・リスト(PackingList)

貨物の梱包方法・個数・数量・重量等が記載されている梱包内容証明書

抜港(ばっこう:skip)

予定されていた寄港をとりやめること。

ハッチ(hatch)

艙口のこと。貨物を船艙内外に出し入れするのに要する開口部をいう。

ハッチカバーレス

ハッチカバーをなくし,船艙底から上甲板上最上段コンテナまで13段分(艙内9段,甲板上4段)の高さを連続する新セルガイド機構(コンテナのガイドレール)を装備している。

パナマックス(PANAMAX)

パナマ運河を通行しうる最大船型のことで,panama maximumの合成語。通常5万~8万DWT程度。なお,パナマ運河の通行は,最大水深39.5フィート,幅106フィートまでと制限されている。

バフ

→BAF(Bunker Adjustment Facter)

ハブ・アンド・スポーク・システム

車輪と車軸の形をした路線ネットワークのこと。ある拠点とそこから放射状に延びる形をした航空路線網を意味している。最近海上輸送航路についても使用される。(参)ハブポート

ハブポート(Hub port)

国際海上コンテナ輸送において,船社の基幹航路が就航する主要港(メインポート)のうち,物流の中枢拠点として船社が位置づける港。多数の定期航路が就航しており,コンテナ貨物はここで基幹航路から支線航路へと,また,支線航路から基幹航路へと積み替え(トランシップ)られ,輸送される。この輸送形態は,荷主の「ジェスト・イン・タイム」輸送のニーズ及び船社の輸送コスト軽減のニーズに応えることを目的としている。ハブ(Hub)は車輪の中心(車軸)の意味である。

はまどり

横浜市政100周年・開港130周年を記念して建造された横浜市の海事広報艇。平成元年4月就航,総トン数299トンで旅客定員100名。

バラスト(ballast)

船の吃水調整,傾斜調整,トリム調整,復原調整(重心上下位置調整)を目的として船内に搭載する液体又は固体をいう。

パラペット(parapet)

堤防,護岸,防波堤などの頂部に設けられたあまり高くない壁をいう。胸壁ともいう。

バルク貨物(bulk cargo)

石油や小麦のように梱包されていない貨物で,撒積(ばらづみ)貨物ともいわれる。参考までにSL社の定義では“homogeneous unpackaged cargo stowed loose in the hold such as oil,grain,coal,bricks,etc"

バルクキャリア

撒積されるドライカーゴを輸送することを主目的として建造された船舶。

バルバス・バウ(bulbous bow)

球状船首。水面下船首部を球根上にふくらませた船首形状をいう。造波抵抗の減少を目的としたもので,球の大きさ及び形状を適当に選ぶと,造波抵抗を大幅に減少させることができる。

パレタイズ(palletize)

個々の貨物をユニットロード化するための一形態で,貨物をある単位にまとめてパレットに積むこと。そのパレットに積まれた貨物の状態をパレタイズカーゴという。

パレチゼーション

物品をパレットに積み上げて,機械で車両や船舶,飛行機に積み込み,取り卸し及び運搬する一連の作業行為のことをいう。

パレット(pallet)

一般には,貨物を載せるすのこ状又はフラッシュの平らな荷台をいう。荷台だけのものを平パレットといい,荷台の四方に直立した枠を取り付けたものをボックスパレットという。

バンカー(bunker)

船舶用燃料を積み込むこと又は燃料そのものを指すこともある(=~oil)。

反射波(reflected wave)

波が障害物にあたりその反射によって生ずる波。

(財)帆船日本丸記念財団

帆船日本丸を保存,活用するため,昭和59年10月に設立された財団法人。帆船日本丸及び日本丸メモリアルパークの管理,公開や日本丸を活用した諸事業を行っているが,平成元年3月から横浜マリタイムミュージアムの管理運営も行っている。

バンニング(vanning)

コンテナ内に貨物を詰め込む作業をいう。stuffing,packingともいう。(反)デバンニング

バンプール(van pool)

空コンテナ置き場

非関税障壁(NTB:Non-Tariff Barriers)

関税によらない輸入制限手段で,輸入数量割り当て,各国に特有な基準や認証制度,輸入手続などを指す。日本では昭和57年の経済対策閣僚会議で関税率の段階的引き下げ措置,輸入検査手続の改善,市場開放問題苦情処理推進本部設置などを決定した。

ピギーバック(piggy-back)

鉄道のフラットカーで運ばれるトレーラーの俗称。豚が背中に乗ったような姿に似ているところからこの名称がつけられた。(参)TOFC(Trailer On Flat Car),COFC(Container On Flat Car)

引船(ひきぶね)

通常この用語を使用する場合,はしけ(艀)を引っ張る小型船を指す。引船は横浜港では平成6年3月31日現在で94隻が登録されている。(参)タグボート

曳船

→タグボート

ビジネス・ロジスティックス

調達,保管,輸送,配送など全物流問題を体系的・論理的にとらえようという意図から考えられたもので,その目標は,原材料と製品を適宜な時間に所定の場所まで,望ましいサービス水準で最低のコストで行うというもの。

ピッチング(pitching)

船の前後に揺れる動き方。縦揺れ。(反)ローリング

ビット(bitt)

系(繋)船柱。係船用の綱をかけるため,ふ頭等の上に設ける直柱又は曲柱。(参)ボラード

避泊水域

荒天時の船舶の避難する泊地のこと。

漂砂(littoral drift)

砂浜において,海岸付近を移動する砂をいう。漂砂を防止するためには,防砂堤,突堤,導流堤等の外郭施設を設けるほか,河川の切り替えを行う場合もある。

標準貫入試験

土の硬軟や締まりの程度を表すN値を求めることを目的として実施される。N値は,63.5キログラムのハンマーを自由落下(落下高75cm)させ,標準貫入試験用サンプラーを30cm打ち込むのに要する打撃回数で表される。

標本調査(sample survey)

標本理論に基づいて,調査対象(母集団)から適当な標本を抽出して調査を行い,その結果に基づいて母集団の特性を推計する調査方法。(参)全数調査

ビルジ(bilge)

船底の淦水(みずあか)をいう。また,bilge keelというと,船の横揺れ防止のため船側部下方の湾曲部に取り付けたヒレを指す。

フーチング(footing)

橋脚などで,柱から伝わる荷重を地盤に伝える場合,設置面積を増して接地圧を低減するために用いる版状構造物。

プール制度

同盟・協定加入のメンバーが運賃収入の全部又は一部を共同の勘定とし,これを各メンバーの経歴,実績などによりあらかじめ定められた割合に基づいて分配する協定。

ファイティング・シップ

競争抑圧船。海運同盟の対外的競争手段の一つ。一時的に加盟船社の採算を犠牲にし,盟外船と同時期に船舶を就航させ,同水準あるいはそれ以下の低賃金で貨物の輸送を引き受け,盟外船を当該航路から排除しようとする措置のこと。これで生じた損害は,加盟船社が共同で負担する。米国の1984年海事法では不公正な競争手段として禁止されている。

ファズ

→FAZ

ファンネル・マーク(funnel mark)

本船煙突のマーク。これを見れば,所属船社が一目でわかる。

フィーダー・サービス(feeder service)

支線サービス。基幹航路に就航する本船の寄港地と本船の寄港しない最寄りの港の間の輸送。

フィジカル・ディストリビューション・マネージメント

→PDM

フィンガーピア

突堤式ふ頭の中で特に複数の突堤からなるふ頭。本牧ふ頭はこれにあたる。

フェリー

渡船,鉄道連絡船の総称。
①旅客と車両を一緒に搭載する。
②海峡や離島を結ぶ等橋代わりに用いるか,鉄道や道路等と平行して航行し陸路の代わりに用いる。
③搭載される車両は,クレーンを使用せず,ランプウェーを使用して,自走して積み揚げが行われる。
④利用者の対象が不特定多数である。以上の条件を満たしている船をフェリーという。

フォークリフト(forklift truck)

車体の端に荷物積載用のフォーク又は荷扱い用のアタッチメントとその昇降を案内するマストを備え,荷物を移動させるのみならず,フォーク又はアタッチメントの昇降動作を利用して荷役作業を行う特殊自動車。

フォアマン(foreman)

荷役監督。船会社と荷役についての打ち合わせを行い,本船に乗船し,船会社並びに1等航海士の指示に基づき,荷役作業及び荷役全般の指揮にあたる。(参)スーパーバイザー

フォワーダー

一般に運送取扱人を意味する。本来は欧州で発達した業務であるが、その業務範囲は広く、荷主の輸出入貨物取扱のエージェント業務がメインである。日本では通関業者=フォワーダーと思われているが、厳密には異なる。

付加価値通信網

VAN(Value Added Network)

複合輸送(combined transport,multimodal transport)

国際複合輸送に関する条約草案を通して,一般に使用されるようになった用語で,特定の運送品が二つ以上の種類の異なる運送手段により運送される場合をいう。その運送の一貫性を強調して,複合一貫輸送とも言われる。

ふ中扱い

通常輸出入貨物は、保税地域又は他所蔵置場所に搬入したうえで、輸出入申告を行うのが原則であるが、他の貨物と混載されていない均質・大量貨物、貨物の積み付け状況が検査を行うのに支障がないこと等の条件のものについては船に積んだまま輸出入手続きが認められ、この取り扱いをいう。

ブッキング(booking)

船積予約。荷主から貨物の船積みの申し込みを受け,これを応諾すること。通常、船会社からブッキングNO.を付与され、船会社・ターミナルオペレータに対する問い合わせ等はブッキングNO.で行う事が多い。

物資別専門埠頭

特定の港湾貨物を揚げ積みすることを目的に整備された埠頭で,そのうち公共のものは「特定港湾施設整備特別措置法」に基づき整備され,特別利用料を徴することになっている。よく「物専」と略称される。

プッシャーバージ

押船(はしけの船尾を押していくための船)で押して移動させるのに都合のよい形にしたはしけのこと。押船の船首とバージの船尾がうまくはまるようになっておりタグボートに曳航されるはしけに比較して操縦性に優れ,湾内の狭い場所でもスムーズに移動できる。

物流

商品を供給者から需要者へ物理的に移動させ,時間的,場所的価値を創造する経済的活動である。この活動分野は,包装,荷役,保管,在庫管理,流通加工,輸送及び配送などの諸分野に分かれる。

物流二法

平成2年12月施行。貨物自動車運送事業法と貨物運送取扱事業法を指す。

物流ネットワークシティー構想

人口30万人以下程度の地方都市において,円滑な物流を確保し,産業の活性化を図るための物流拠点を整備し,これに情報機能や商流機能を有する施設,共同利用施設,アメニティ施設など併設することにより,地域の活性化を図ろうとする構想。

不定期船

→トランパー(tramper)

埠頭

係留施設,荷役施設,保管施設,道路,鉄道など港湾施設を包括したもの。使用形態により「公共埠頭(public wharf)」と「専用埠頭(private wharf)」に分けられる。また,形状により平行式,突堤式,島式などに分類される。

埠頭公社

→(財)横浜港埠頭公社

船だまり(basin for small crafts)

小型船舶を安全に係留するための水面。

船積指図書

→S/O(Shipping Order)

船荷証券

→B/L(Bill of Lading)

船回し場

港内で船舶が方向転換をするための場所。曳船や錨を用いないで自力回頭する場合は,船長の3倍の直径の円が必要となる。曳船や錨を使用した場合は,1.5~2倍の円が必要となる。

フラッキング・アウト

先進諸国の自国船籍がパナマなどの便宜置籍国に流出すること。先進諸国の自国籍船は自国船員を乗せるという規制があり,自国船員のコストが,発展途上国と比べ数倍も高いことなどが原因。(参)船籍港

フラット・ベット・コンテナ

フラット・ラック・コンテナ同様,通常のコンテナ詰めができない大型貨物の輸送に使用されるもので重量物運搬に適している。

フラット・ラック・コンテナ(flat rack container)

プラットフォームコンテナの範ちゅうに入れられるコンテナで,ドライ・コンテナから屋根及び側壁を取り除き,さらに端壁も取り去って,床構造と四隅の隅柱のみで強度を保つようになっている。機械類,電極,木材,インゴット等で比較的大型で重い貨物を積載することが多い。(参)オープン・トップ・コンテナ

フリータイム

FreeTime、揚げ地においてCFSやCYから貨物を引き取る際の保管料(デマレージ=Demurrage)の支払いを免除される一定期間のこと。この期間を過ぎると保管料が課せられる。

フリー・トレード・ゾーン

フォーリン・トレイド・ゾーンともいう。自国貿易振興を目的として,輸出入貨物に関税を課さないとして国により指定された地域。主に港湾・航空の周辺エリアにある。

不陸(ふりく)

表面に凹凸のあること。

フルコン船(フルコンテナ船:full-container vessel)

コンテナを専用に積載,輸送する船。セミコン船との対比において用いられる用語。コンテナの揚げ積み方式により,LO/LO船,RO/RO船の2種類がある。(参)セミコン船

フレート・トン

運賃の算定基準となる貨物の重量又は容積の単位。貨物の数量表示には,重量建と容積建てがある。これは,重量のあるものは船舶の喫水に,かさ高のものは積載容量にそれぞれ制限を与えるので,二つの表示方法を併用しており,運賃清算のもとになっている。貨物の種類により定められている。

ブレイク・バルク貨物(break bulk cargo)

ルーズ貨物と同様,ユニタイズド貨物と対比して使われるが,特にコンテナ輸送の場合,コンテナに積み込む前や,コンテナから取り出した後の状態の貨物,又はコンテナ詰めされていない一般雑貨の意に用いられることが多い。

プレジャーボート(pleasure boat)

ヨットやモーターボート等海洋性レクリエーションに利用されるボートの総称。

フローティング・クレーン(floating crane)

起重機船。ジブクレーンをポンツーンに乗せた形状のクレーン。港湾においては,大型重量物の荷役や土木工事等に利用されている。

プロダクト・キャリア(product carrier)

タンカーの一種。原油を精製してできる常温常圧で液体の石油製品を運搬する船を特にこう呼ぶ。

分区

臨港地区内において,港湾法に基づいて港湾管理者が指定。法上では
①商港区
②特殊物資港区
③工業港区
④鉄道連絡港区
⑤漁港区
⑥バンカー港区
⑦保安港区
⑧マリーナ港区
⑨修景厚生港区
があるが,横浜港で指定されているのはこのうち①,③,⑨である。

ベース・カーゴ

一つの航海において,その船舶輸送収入の中心あるいは基礎となる貨物を指す。

ベアー・チャーター(bare charter)

船舶賃貸契約の一形態で,定期傭船契約が運送機関としての船舶の利用権を得るのに対し,裸傭船は「船舶そのものの賃貸」をする契約。したがって傭船者は乗組員の配乗など航行に要する費用一切を船主に代わり負担する。

平均在庫

当該施設に,1日当たり平均どのくらいの貨物が置かれていたかを表す指標。横浜市港湾局では,日々の在庫を月間足しあげた数を当該月の日数で除した数で求めている。

ベイ・プラン(bay plan)

コンテナ船の積付(計画)表のことをいう。各コンテナの積付場所(BAY No.)ごとにマス目で表され,積地,揚地,重量,貨物の品質(危険品・冷凍貨物等)及びコンテナのタイプ別を考慮して作成される。荷役の際には欠くことのできない書類である。

便宜置籍船(FOC:Flag of Convenience)

船籍を,税金その他の点で便宜を与えてくれる国で登録している船舶をいう。リベリア,パナマ,バーミューダ,ニューヘブリデス,ナウルなどの国は,船舶関係の税金が安く,また,厳しい海事法規による規制が少ないうえ,自国船員配乗義務もない。したがって,ここにペーパーカンパニーを設立,これを船主として期間傭船することにより船舶の運航経費を削減しようとするため用いられている方策。

ペン・コンテナ(pen container)

動物輸送用コンテナ。牛,馬,羊等生きている動物を運搬するため,屋根,通風窓,掃除口,排水口,餌箱等に独特の工夫がしてあるコンテナ。

ベンチレーター(ventilater)

通風口。

ポートセールス(port sales)

船舶・貨物を誘致し,港湾の利用促進を図るためのPR活動。港間競争の激化により各港ともこの種の活動に力を入れつつあり,横浜港でも昭和54年に海外へミッションを派遣して以来,国内外で積極的な活動を行っている。

ポートチャージ(port charge)

港費のこと。入港,停泊,出港等,本船が港を利用することによって発生する費用。

貿易外収支(invisible trade balance)

商品貿易以外のサービスの取引の収支。見えざる(無形)貿易収支ともいう。内容は貨物運賃など商品貿易にともなって生ずるサービス代金の受払い,資本取引にともなう資本収益の受払い,旅行など取引とは独立的に生じたサービス代金の受払いに大別できる。

貿易収支(trade balance)

輸出入によって生ずる外国との代金の受払い勘定。商品貿易とか有形貿易(visible trade)の収支ともいう。

防舷材(fender)

船の舷側の接触衝撃を防ぐために,岸壁などに取り付けられるもの。

法線

防波堤,岸壁,護岸等の構造物の平面的配置を示す線。

邦船5社

昭和39年,過当競争の防止,企業経営力の強化を図るため,邦船社の集約統合が行われ6グループに再編された。当時邦船6社といい,各グループの中核体となる船社,NYK,MOL,KLine,YSL,昭和海運を指した。その後平成元年6月にJLine,YSLが合併し,NAVIXが誕生。5グループとなり,邦船5社という。

包装

物品の保管,運送又は使用などにあたって,その価値及び状態を保護するために適切な材料,容器などを施す技術及び施した状態をいう。これを外装,中装,個装と貨物の種類に大別している。

防潮堤(seawall)

海水が陸へ侵入するのを防ぐための堤防,護岸などをいう。

防波堤

台風時や季節風などにより発生する波浪から港内を保護し,港内の静穏を保ち荷役の円滑化,船舶の航行,停泊の安全及び港内施設の保安を図るため設けられている。

ホギング(hogging)

荒天時に,船が波の上に来ると,浮力と重力の作用で,船体の前後を下に折り曲げようとする力が働くこと。(反)サギング

保税運送

保税制度の一形態。保税地域の利用を補充し,又は促進するために,税関の承認を受けた場合には,外国貨物を保税状態のまま保税地域等相互間を運送することができる。(参)OLT

保税蔵置場

平成6年の関税法の改正で,従来の保税上屋と保税倉庫が統合されてできた保税地域の一種。施設の所有者等が自らの事業のために利用するもので,外国貨物の積み卸し,運搬,蔵置ができる場所として,政令で定めるところにより税関長が許可したもの。(参)総合保税地域

保税工場

保税地域の一種。施設の所有者が自らの事業として,外国貨物を関税未納のまま加工,製造できる場所。

保税地域(bonded area)

輸出入貨物の通関手続をとる場合に,貨物を一時税関の監督下に置く必要から設置された地域で,同時にまた,外国貨物を課税保留,輸出入手続未済のまま蔵置できる地域でもある。保税地域には,関税法の定めるところにより,「指定保税地域」「保税蔵置場」「保税工場」「保税展示場」「総合保税地域」の5種類がある。

保税展示場

保税地域の一種。国際的な博覧会,見本市などにおいて,外国貨物である展示物品を関税未納のまま展示,使用できる場所。

ボックスカルバート

箱型の暗きょ

ボックスレート(box rate)

貨物の内容量に関係なく,コンテナ単位で決められた運賃をいう。CBR(Comodity Box Rate)とFAK(Freight on All Kind)の2種類がある。

ボラード(bollard)

船のもやいをつなぎとめるため,甲板上に設けられた2本の柱。

本船

はしけ,引船その他の港運船等に対比して航洋船を指す。

本船受領書(M/R)

B/Lを発行する前の段階で,船会社が荷主から貨物を受け取った証票として作成するもの。在来船の場合これをM/R(Mate's Receipt)という。コンテナ船の場合のD/R(Dock Receipt)に相当する。貨物取扱い業者は,この書類と輸出許可書を船社に提示し,B/Lの発行を受ける。

本船渡し

→FOB(Free On Board)

ポンツーン(pontoon,ponton)

浮さん橋を構成する直方体の形をした浮体で,木製,鋼製,鉄筋コンクリート製がある。また浮さん橋そのものを指すこともある。

本牧建材ふ頭運営会

昭和43年5月,本牧建材ふ頭の運営母体として設立された団体。砂利,砂等建材の取扱い業者や荷役業者を会員に持つ。現在は,本牧建材ふ頭をはじめ,本牧建材バースや金沢木材港物揚場の運営業務も行っている。(所管:局港営課,本牧港湾管理センター)

本牧ふ頭ターミナル運営協会

本牧ふ頭の公共上屋・荷さばき地の管理運営母体として,昭和44年2月に設立された団体。現在では,荷さばき施設ばかりでなく,本牧ふ頭内の清掃,ビル管理,シンボルタワーの管理なども行っている。(所管:局港営課,本牧港湾管理センター)